2011年 09月 22日
ただ今、打ち合わせから帰ってきました。。。 でっ、本日2回目のかため打ち・・・ 数ある住宅メーカのテレビCMの中でも、大和ハウスのものは格別だ。 リリーフランキーさんと深津絵里さんの演じる夫婦生活の、何でもない日常の様子に癒されるし、見ていてとても心地良い。 それに引き換え、キ〇タク起用でおなじみのローコスト住宅のものは解せない。 純粋な建築屋をバカにしているのか? そんな気にもなってしまう。 “老舗”ハウスメーカーと“ローコスト”住宅会社?の違いは、テレビCMでもはっきりしている。 伝えたいものが、まるで違う。 話は少し変わるが、戦後アメリカの統治下にあった沖縄では、現在に至るまで、その(アメリカ文化?)影響で鉄筋コンクリートの住宅が大半を占めていた(たぶん?)。設計事務所と建築(施工)会社との役割は明確に分けれ、お互いの社会的地位も確立されていたのだが、近年、本土に飽きたりたローコスト住宅の波が沖縄まで押し寄せてきている状態だそうだ。 それで危機感を感じた、地元の設計事務所と建築(施工)会社は互いにタッグを組んで、地元の住宅建築を守っているようだ(聞いた話?)。 建築の本質を守らなければ・・・ そういう時、いつも思い出すのは、この言葉。(前置き終わり) ※以下、以前の記事より。 奄美 建築士 創立30周年 記念誌 昭和59年5月18日発行 雑 感 TS設計室主催 TN ※尊敬する島の設計士(故)による記事(コトバ)です。 ■ ポストモダーンが花盛りである。当初何となくぎこちなかったようであるが、ここに来てそれらしい体裁を整え始めている様子だ。久し振りにA+Uなんぞをめくってみると、アメリカの建築界では、予想以上に浸透しており、そのスピードの早さに驚かされる。 一方、安藤忠男がブームである。こちらは難解な修辞論など出来ないが、これ又、ある方向を暗示する。気になっていた存在ではあるのだが、講演会・展示会に接し、作品を見て、一層その感を強くした。 彼も今やスター並みである。(かの紀章氏が若尾文子の亭主となって大スターの位置を獲得したが・・・・・・・・・) 一見対象的な2つの方向であるが、混迷を極めていた建築界に何やら出口か入口かわからぬが、それらしきものが垣間見えて来たということか。 ■ こういう算出の方法は名瀬に帰って始めて知ったのだが、木造の場合、坪4,000円程が設計料の相場だそうだ。RC住宅の場合、工事費の3%とか4%とかを示すと施主が目をむく。よそは2%でやりますよという訳だ。 設計業務は、ほとんど人間の手間仕事だとすると、設計料はまともな建築にするための手のかけ方の程度を示すものだ。設計者の思い入れの程度を示すものだ。決して儲けの度合を示すものではない。 依頼をうける度に施主に説明することの単純な理屈の何と理解してもらえないことか。絶望的でさえある。かくて、まともな設計監理しようとすれば、時間外労働の奉仕活動あるのみだ。設計者の怠慢のつけは大きいい。 ポストモダーンや安藤とのこの落差。 ■ 士会大島支部が30年を数えるという。 いたずらに老いて来ただけの30年なのか。あるいは、ようやく一人前に考える齢を得たという事なのか。覚悟の程のみが決めてくれる。 以上、1984-5奄美建築士創立30周年記念誌からの記事です。 TN氏の建築に対する熱い思いが伝わってくる文章だと思いませんか? この25年前の記事を読んだとき、本当に感動しました。 TN氏とは、何度か仕事をする機会があり、建築屋(施工者)として、いろいろと勉強になりました。 建築に対する考え、図面(特にディテール)、職人さんとの接し方(納まりとかを丁寧に伝える)、雰囲気・・・島で建築家といえる存在だと思います。 建築家とは? 設計士の中でも特にデザインに対するこだわりが強く、またセンスがあるとされている人たち。建築士との境界線が非常に分かりにくい。昔は安藤忠雄や丹下健三のような巨匠だけが建築家というようなイメージがありましたが、住宅のような小さな建物でもいいものを作る人は建築家というようになってきています。一つだけ客観的な基準をあげるならば、「建築家協会」(JIA)という会がありまして、その会員であれば正式な建築家であるという考え方があります。ただあまり知られていないのですが、この会に入るには1級建築士取得後5年の実務経験と、会員二人の推薦、および年会費7万円という高いハードルがあり、実力を持っていても入会していない方がたくさんいます。※文章は引用です。 本物は、自ら建築家とか、先生とか、デザイナーとか名乗らないということです。 他人(第三者)が認めるのであれば良いと思いますが・・・ マギラワシイカギリ?オノレヲシルベシ! 思いこみ(たぶんいける)は間違いの基、まずは自分に言い聞かせないと。 巷では、チラシや何やら・・・ “売ること”に執着するのではなく “造ること”のプロとして 本質を忘れずに!
by nishikashowten
| 2011-09-22 15:45
| 建築のこと
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